超シンプル。しかしシンプルだからこそ多様な使い道がある、そんなLED照明です。
Less is more.
“Less is more“とは、近代建築三代巨匠の一人と呼ばれているミース・ファン・デル・ローエの名言です。
より少ないことはより豊かなことである、という意味なのですが、このデザインはまさに好例と言えるのではないでしょうか。
“SPOT“と名付けられたこのポータブルライトは、照明ユニットに取っ手がついているだけ、という極々シンプルな構成です。
ポイントはこの取っ手部分が360°回転する点です。これによりSPOTはデスクライトやベッドサイドランプ、懐中電灯など多様な使い方ができるのです。
私はこのデザインを見て”箸“を想起しました。
箸は2本の棒という、シンプルどことかプリミティブの極みですが、はさむ、切る、押さえる、すくうなど実に多様な使い方ができるまさにless is moreの代表です(余談ですが私たちファーイーストガジェットのシンボルに描かれているのも箸です)。
昨今はミニマリズム、持たない暮らしというスタイルが脚光を浴びています。
この照明がひとつあれば随分お家がスッキリしそうだなと思い、私も欲しくなりました。
Less is more…そうでもないか。
考えてみれば、懐中電灯って持ってなくてもとくに不便はないんですよね。
それもそのはず、スマホにその機能は完全に取り込まれてしまったからです。
スマホのスポットライトはたしかに便利で、実際毎日使用しています。
しかし、やっぱり照明機能はスマホから独立したほうが快適だと思います。
スマホは自立できないし、ツイッター見ながら使えないですもんね。
そして何より、そのシンプルながら大きな丸みの楽しげなスタイリングが普段から愛用したいという気にさせてくれます。
デザインしたのはgloria ngiam + nigel geh + guillaume blogetの3人組(2013年当時、どうも学生のようです)。
クラウドファンディングに挑戦しましたが、残念ながら目標金額には達成できなかったようです。残念!